レイチェルの美食中心

食べたもの、食べたいもの、行きたい国 等について書いていくブログです   (最近はもっぱら中国語学習用)

日本醋和中国醋的做法的区别

中国の山西老陈醋の作り方に関するCCTVの番組がYoutubeにあるということで観てみた。

《走近科学》物从何处来 · 醋:山西老陈醋如何将粮食转化成醋 20181009 | CCTV走近科学官方频道
 https://www.youtube.com/watch?v=S9l0aq2yJ54

日本において酒・酢作りのための発酵というと「糀」を思い浮かべる人がほとんどだろう。日本においては、平たい板の上に蒸したての米をまばらに広げたところに種麹を撒き、しばらくするとコメの一粒一粒の表面に麹菌がつく、というのが一般的に知られている流れだろう。
一方、CCTVの番組で観た中国における醋の作り方は印象的だった。特に興味深かったのは、中国における麹である「大曲(da4 qu1)」の作成方法だった。
中国の麹が「まるでレンガの様」なテクスチャであることは聞いたことがあったが、あそこまで「ほとんどレンガ」な見た目をしているとは想像していなかった。踩曲(cai3 pu1)という方法で作られた麹(大曲)は、何も知らない人が見たらセメントで作られたレンガだと思うだろう。それは結構な厚みのある直方体であり、色も灰色で、表面は少しザラザラしている。その大曲を3カ月ほど熟成させ、十分に麹菌を育てた後に、細かく砕いた大曲を醋の他の材料の上に振りかけて発酵を進めさせる。
日本の酢作りと中国の醋作りの大きな違いは、この糀・麹の作成工程だと思う。この違いは、日本で用いられる二ホンコウジカビと中国・大陸で用いられるクモノスカビの性質の違いによるところが大きいという文献を目にした。
曰く、二ホンコウジカビは根を深く張らずに成長するため、米の一粒一粒の表面に糀菌をつける方法が、表面積を最大化させる最も効率の良い方法となる。一方でクモノスカビは根を深く張りながら成長するため、オオムギ等を厚みのあるレンガ状に成形してやることで麹菌の成長を効率的に促すことができる、ということらしい。
なるほどと思う部分もあるが、山西老陈醋は日本の酢と材料が大きく異なる(山西老陈醋はオオムギ、小麦、高粱等から作られる)ため、日本の酢と材料の構成が似ている鎮江香醋の作り方とも比較してみたい。
CCTV(公式)はYoutubuにいろいろと番組をアップしているため、探してみたら見つかるだろう。。。と思って探したらやっぱりあった↓↓

20140320 农广天地 镇江香醋酿制工艺
https://www.youtube.com/watch?v=XslcQiluD-Y&t=328s

後で観てみよう。